イランは軍が2つ?イラン革命防衛隊と国軍の違い【コッズ部隊とは?】

イラン革命防衛隊「コッズ部隊」のソレイマニ司令官が暗殺。

イランとアメリカが一気に緊張状態に!それどころかTwitterのトレンドでは「第三次世界大戦」が世界各地で話題になっていますが、そもそもなぜ軍の司令官の死でそんなに騒いでるの?

と日本から見ると分かりづらいですよね。


 
実はイランには軍隊が2つあります。

そしてソレイマニ司令官が所属していた「コッズ部隊」もこの2つの軍隊の違いを理解しなければ分かりづらいですし、イラン国防軍とイラン革命防衛隊の違い、コッズ部隊についてお話します。
 

イランには軍隊が2つある

日本では軍隊=自衛隊ですよね。

そして、当たり前ですが自衛隊は1つのみ。
 

ところがイランには「イラン・イスラム共和国軍」と「イラン防衛革命隊」の2種類が存在します。どっちかがニセモノなんてこともなく、どっちも陸海空軍を保有しているイランの正式な軍隊です。

(考えてみれば、日本も海上自衛隊と海上保安庁があるので、すごくザックリと言えばそのイメージに近いかもしれませんが)

イラン・イスラム共和国軍

・正規軍
・(どちらかといえば)親欧米
イラン防衛革命隊

・私兵(ただし国軍なみにデカイ)
・結成当初から反米かつ宗教色が強い
・ミサイル部隊がある
・アメリカからはテロ組織認定
・コッズ部隊はこっち

正直、なにかと話題に上がるのはイラン防衛革命隊です。

特にコッズ部隊は限りなく黒に近いグレーな軍隊な側面もあるので、イラン防衛革命隊全体がグレーなイメージになりますが、実際には一部隊が悪目立ちしているという印象ですね。

 

なぜイランの軍隊は2つになった?

めちゃくちゃ端的に言うと

アメリカが信用できなかったから

です。
 

イランは今こそ超がつく反米国家ですが、昔は親米国家でした。

また、今のイラン女性はしっかりと黒のチャードルを着て地肌を晒さないようにする必要があります。(実際には女性もオシャレしたいので、宗教警察の居場所を把握するアプリが出回っていたりします)

ですがイラン革命前の女性はミニスカートを履いて欧米風な格好をしていたわけです。これはイランだけではなく、アフガニスタン等も同じで、「どうしてこうなった!?」と思いますよね。

 
そんな親米国家だったイランですが

「結局、アメリカくんは中東の石油ほしいだけだよね」

とアメリカを次第に嫌いになっていきます。

そしてどんな世界でも反動は凄まじいもので、「欧米化が我々をダメにした!イスラムに回帰すべきだ!」と、脱アメリカ&イスラム回帰が始まったのが1978年のイラン革命。
 

具体的には、親米のイラン国王は信用できないので反対!

イスラム教指導者に国を任せよう!

と宗教国家に生まれ変わったのがイラン革命です。
 

そしてイランは宗教国家へと生まれ変わったわけですが、当時のイランの国軍は国王派。つまり欧米派であり、せっかく政権を奪ってもクーデーターを起こされるのが怖くてたまりませんでした。

そこで、国防軍はそのまま残しつつ、「宗教国家イラン」に忠誠を誓う者だけで新しく作られた軍隊こそが「イラン革命防衛隊」。国防軍よりも、宗教的&反欧米の気質を持った組織である事は言うまでもありません。
 

それ以来、イランの軍隊は2つに。

イラン革命が起きなければイランの軍隊は2つになることはなかったし、結果論とはいえイラン国防軍がクーデターを起こす事はなかったので、アメリカを信用できなかったのが軍が2つに分かれた原因というわけです。


 

コッズ部隊とは?

「イラン・イスラム共和国軍」
「イラン防衛革命隊」

この2つのうち、防衛革命隊に属する一部隊がコッズ(ゴトス)部隊です。

 
コッズ部隊は、海外メインの特殊部隊。

戦闘ではなく、工作員や破壊工作部隊といった方がわかりやすいかもしれません。ちなみに、wikiから引用してきたコッズ部隊の任務内容がこちら。

任務は、イランが支援する各国のイスラム教シーア派系武装組織(ヒズボラ、ハマース、イラクのシーア派民兵等)に対する軍事訓練や活動の調整、敵国(イスラエル、アメリカ、サウジアラビア、バアス党支配時代のイラク)に対する破壊工作、国外のイラン反体制派の排除である。

ニュースで聞いた名前も出てきたと思いますが、「ヒズボラ」「ハマス」あたりはイスラム過激派組織として有名ですね。その訓練をしている=テロ支援をしているに等しいわけです。

また、イラクに常駐するアメリカ軍にちょっかい(攻撃)を仕掛けることも珍しくありません。そのせいでコッズ部隊(というかイラン防衛革命隊)はアメリカからテロ組織に認定されているし、ソレイマニ司令官を攻撃したのもそれが理由とされています。
 

>>国外のイラン反体制派の排除

また、歴史に詳しい人であればこの一文を読むだけで「あっ…」となると思いますが、自国民保護のために海外活動する場合、侵略の正当化の常套手段みたいなものです。

なので、イランからしてみれば国外のイラン国民を守り、危険な地で憎いアメリカに鉄槌を下すコッズ部隊は「英雄」であり、その司令官であるソレイマニはイランですごく人気があったわけですね。

で、そのソレイマニを攻撃してしまったから、イランとしては「これは許せない」というわけです。

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