EU離脱でドイツ銀行破綻?EUへの影響を分かりやすく解説

イギリスがEUからの離脱を決定しましたが、ブレグジットが世界に及ぼす影響は計り知れません。今回はドイツ銀行への影響について考えてみます。

 
正直なところ

なぜイギリスがEUの一員でなくなることが、ドイツ銀行の破綻につながるのか?

と疑問に感じてしまいますよね。

 
実は、その裏には”とある大国”の恐ろしい陰謀が潜んでいるのです。この事実を知ると、今ドイツ銀行がいかに危険な状況にあるのかを理解できるはずです。

ドイツ銀行破綻のシナリオについて、出来る限りわかりやすく解説していきますね。

ドイツ最大の民間銀行、「ドイツ銀行」

ドイツ銀行とは1870年にドイツが「ドイツ帝国」であったころに設立された民間銀行で、150年もの歴史をもつ銀行。

ドイツ国内では、「シーメンス銀行」と並んでドイツ最大規模の銀行です。日本でいえば、三井住友銀行や東京三菱銀行、みずほ銀行などをイメージしてもらえれば分かりやすいでしょう。

1999年にはさくら銀行(現、三井住友銀行)の買収にも名乗りを上げており、日本とも縁のある銀行です。もちろん、バブル崩壊後とはいえ三井住友銀行の買収を考えるくらいですから、その資金力はケタ外れでもあります。
 

ですが、ドイツ銀行は2008年のアメリカで起きたリーマンショックの影響で業績が悪化。

2019年現在に至っても経済再建の目途が立っていない状況です。今年の7月には最大で2万人ものリストラ案を発表し、ますます経営悪化が深刻になっていることが見て取れます。
 

つまり、ドイツ銀行はイギリスのEU離脱以前に「もともとヤバい」のです。

もともとヤバい状態でさらにイギリスのEU離脱が引き金になって、ドイツ銀行破綻が現実味を帯びてしまうということですね。そしてその影響は「リーマンショック級」とことあるごとにウワサされています。

 

7500兆円の不良債権?

ドイツ銀行が主に扱う商品は「デリバティブ商品」といわれるもの。

金融派生商品ともいいます。

そして、これが今回の「爆弾」です。

 
金融商品には株式、債券、先物商品などがありますが、それぞれ商品のリスクは異なります。株式に比べて先物商品の投資リスクは大きいです。そこで両商品を合わせて新たな金融商品とすれば、リスクは分散できます。

デリバティブ商品をざっくり言えば、「保険」と言い換えてよいでしょう。そしてドイツ銀行は日本円にして7500兆円分ものデリバティブ商品を扱っています。7500兆円という数字はドイツのGDPの20倍近く、日本のGDPの15倍近くの金額です。

 
ではどうしてこのデリバティブ商品が「不良債券」になる可能性があるのか?
 

もしAという企業がこの商品のオーナーだとして、Aが倒産したとします。ドイツ銀行は「保険」の責任を負うのでAの債権者に金銭を支払わなければなりません。

つまりドイツ銀行は潜在的に7500兆円という借金があるといえます。それゆえ、このデリバティブ商品はいつでも不良債権化するおそれがあるのです。

 
このことについて、過去のリーマンショックと比べてみましょう。リーマンショックの引き金となったサブプライムローンでは、2007年のピーク時には130兆円の不良債権を抱えていたといわれます。ドイツ銀行ではその57倍以上の不良債権の危険があるのです。

そしてドイツ最大、ということはヨーロッパでも屈指の規模を持つドイツ銀行が破綻すれば世界同時不況まっしぐら。かつてのリーマンショックの再来となる可能性があります。

日本もその影響として円高ドル安、貿易赤字という恐ろしい事態がおこりかねません。

 

ブレグジットがドイツ銀行の引き金を引く?

経済学者の高橋洋一氏はイギリスがEUから離脱することでリーマンショック級の危機が訪れるだろうと述べています。
 

彼によれば、ブレグジットがイギリスのGDPに与える影響が3.6%から12%の範囲であり、これにより多かれ少なかれのイギリス企業の破綻が起きると予測します。

それらのイギリス企業はドイツ銀行と取引があり、イギリス企業の破綻によって元々危うい状態だったドイツ銀行に支払い義務が殺到。結果、ドイツ銀行の破綻につながるわけです。

ブレグジット→イギリス企業破綻→ドイツ銀行への影響→ドイツ銀行破綻→リーマンショック級の金融危機

もちろんイギリス政府もこのことは想定の範囲です。

それでもなおブレグジットを強行するのはなぜでしょう?
そこにはある大国の思惑が見え隠れしています。
 

アメリカの思惑

経済評論家で作家の渡邊哲也氏は「アメリカのドイツ叩きは、米中貿易戦争の決定打となりうる」という意見を述べています。

彼の分析は以下です。

①アメリカはドイツのフォルクスワーゲン社の排気ガス不正問題を指摘。
②フォルクスワーゲン社の自動車産業にはドイツ最大の工作機械メーカーであるボッシュ社が大きく関わっている。
③ボッシュ社のメインバンクはドイツ銀行である。
④ドイツ銀行の最大の取引先は中国である。
⑤だから、アメリカが中国に直接的なダメージを与えるにはドイツ銀行を叩けばいい。

 
まず前提として、ドイツと中国は仲が良いです。

経済的な結びつきが強いということですね。

 
渡邊氏はアメリカは中国にダメージを与えるため、ドイツ銀行を叩きたい。そのためフォルクスワーゲン社を弾劾することでドイツ銀行にダメージを与えたのが、排気ガス不正問題の本質だ、と言っているのです。

そして、ブレグジットはアメリカがイギリス政府に指図したのではないかという意見があります。というのもイギリスとアメリカは最も近しい同盟国であり、アメリカの敵である中国と共同戦線を張るためEUから離脱する必要があるからです。

 
ブレグジットによるドイツ銀行破綻の危機も、アメリカによるドイツ叩きの一環だとしたら…?

ちょっと陰謀論めいているようにも感じますが、かつてアメリカが急成長する日本にした仕打ちを考えれば、絶対にないとは言い切れないと思えて仕方ありません。

それに、イギリス自身もブレグジットしたい気持ちはある(難民問題などで困っているのは事実なので)ですし、アメリカがイギリスをコントロールしているというより、両者の利害が一致した可能性は十分にあります。
 

それでは次に、ブレグジットによるドイツ銀行破綻のシナリオはEU内においてどのような影響があるのかを考えてみましょう。

 

ドイツ銀行破綻とEUへの影響

EUとはドイツ帝国の別名、といわれています。

ドイツはEU最大の経済大国としてEUの金庫のカギを握っており、しかもユーロの総元締めでもあります。EUイコールドイツと言っても過言ではありません。
 

そのドイツ最大のドイツ銀行が破綻すれば、EU諸国もそのツケを払わなければなりません。しかし、ドイツ以外の諸国は決してドイツのように裕福ではありません。現にギリシャは経済破綻しましたし、イタリアもいつ破綻するかという状態にあります。

これらの国々はドイツ銀行破綻のツケにより、国家の財政が破綻するでしょう。企業や銀行ではなく国家が破綻するという信じられない現象が起きます。
 

例えば、ヨーロッパの小国にアルバニアという国があります。

この国はなんと政府が国民にねずみ講(マルチ商法の1つです)をして破綻しました。現在も復旧せず、アメリカや国連からも見放され、単なる土地と国民しかない「場所」になってしまいました。
 

それは極端な例だろう、と思うかもしれません。

ですがアフリカや中東を見回せば「国家として成立していない国家」なんていくらでもあるし、ヨーロッパ諸国が今の私達が知る姿とはまったく別物に変わり果ててしまう可能性もあります。
 

ドイツ銀行破綻によりアルバニアと同じ状態になる国がヨーロッパ各地に発生するという恐ろしい未来が待っています。

このような悲観的な未来を恐れてか、イギリスのブレグジット問題以来、EUの各国にもEUから脱出しようという国が現れ始めました。例えば、ハンガリー。この国は「自国ファースト」を宣言して、EUから距離を取り始めています。
 

もっともこれらの国々がイギリスのようにEU離脱ができるかといえばそうではありません。イギリスのように経済的に余裕がないため離脱の清算金やら自国の経済の自立ができないので、EUからは抜け出せないのが現状です。

しかし、イギリスが「合意なき離脱」を選択した場合、これらの国々も我先にとEUから離脱し、EUが崩壊するのではないかと危惧されています。このようにブレグジットによるドイツ銀行破綻は、EU崩壊の危機という政治的な問題にも関わるのです。
 

まとめ

今回はブレグジットがドイツ銀行の破綻の引き金になるというお話でした。それはひいてはEUの崩壊にもつながりかねません。

そして、アメリカが米中貿易戦争に勝利するためドイツ叩きを行い、アメリカの行為はEU崩壊のみならず世界同時不況、日本経済への悪影響もお話ししました。

 
アメリカという国は世界の国々が苦しむことになっても中国との戦いに勝つために、手段を択ばない恐ろしい国だということもお話ししました。

アメリカがこれ以上暴走しないために日本は何ができるのか、2020年はオリンピックイヤーでもある年です。日本人はこのことについて真剣に考える時がやってきたといえるでしょう。

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